恋の障壁は0.1㌧!〜痩せたら大好きな彼に復讐しようと思ってました、だがしかし〜

7.

『武尊や誠司はタイプの違うイケメンだけど、優希は彼らが顔がいいから社員になった?』

 私は思わず反論していた。

「違う!」

 武尊を手伝いたかったから。
 森君が強面だけどユーモアたっぷりで、私を受け入れてくれたのがわかったからだ。

 ……ああ。
 私。
 武尊が私の作ったベーグルサンドに美味しそうにかぶりついた顔に惹かれていた。
 その後、プレゼン資料をもっとよくしようと、素人の私の感想を真剣に聞いている所も、カッコいいと思った。

 私は、武尊の顔だけ好きなわけではなかったんだ。

『優希は一生懸命働いている。武尊も誠司も、優希に感謝してなかった?』

 してくれていた。
 そして、二人はいつも私に気を配ってくれていた。

『武尊や誠司が、優希を大事にしていたのは嘘だったのかな』

 フルフルと頭を横に振る。
 嘘だったとしても、私は二人の側で居心地良かった。
 
「彼らは私を大事にしてくれてた」

 キッパリと言い切る。

『なら武尊は。優希を一人の女として愛していた。それは嘘?』
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