屋上少女と弱虫少年
びっくりしていたら春琉くんは空を見上げて。
「夕焼けって綺麗だよね」
と私に問いかけた。
私はなんて言おうか迷ったが初めてあった日の会話を思い出した。
空が好きって言っちゃったよね。
じゃあ、、、、、、
「そうだよね!!私夕焼けが好きなんだ」
「そうなんだね、夕焼けってさ太陽が沈むともうその日は見れないじゃん、それってなんか人の人生が終わったのと似てるね、あーあ、僕も夕焼けみたいに消えたいな、、、」
春琉くんは最後は声が少し小さかったし震えていた。
それでも私の耳にはその言葉は届いていた。
やっぱり春琉くんは何か抱えているんだ。
踏み込んでいいのか分からなかったがとても思い詰めたような顔をしていたので踏み込んでみることにした。
「春琉くん、、、、なにかあったの、?」
「あ、えっと、、、」
困ったような少し寂しさがあるような表情をしていた。
私はお節介かなと思いながらもこう言った。
「春琉くん、無理にとは言わないよ。でもその気持ち私に話して欲しいな。力になれるか分からないけど話してみたら意外と楽になるかもよ」
私は春琉くんの目を見て微笑みながらも真剣に言った。
春琉くんは驚いたような顔をして。
「優季、ありがとう」
と少し困ったように微笑みながら決心したような表情になり私は春琉くんの言葉を待っていた。
「俺さ、、、、、、クラスで孤立してるんだよね、」
そう悲しそうに言った。
私の勘は当たっていた。私と一緒。
やっぱりかと思いながらも次の言葉を待つ。
「1人が怖いんだ、クラスの輪に馴染めないし、親には友達できた?って言われて嘘ついちゃったし、僕怖いよ、、、」
と唇を噛み締めながら言った。
そして我に返ったように
「、、、、、、ごめん、こんな話して」
と無理したように微笑みながら言う。
春琉くんの気持ち、迷惑じゃないのに。
私は微笑みながら
「ううん、いいんだよ、話せただけでも偉いよ」
私は誰にも話せなかったんだから。
そう思いながらなにか解決する方法、、、と考え、出た考えを言ってみた。
「じゃあ、話しかけてみるのはどうかな、、、?」
少し不安になり声がどんどん小さくなってしまったが春琉くんにはちゃんと聞こえていたみたいで春琉くんは困りながらも
「いや、僕人見知りで、、、直したいんだけどね」
そう言い少し悲しそうに言った。
私と一緒だな、そんなことを思いながらも
「別に無理に直さなくてもいいんじゃないかな?私も人見知りだし!」
と少し重かった空気を無くそうと明るく言った。
春琉くんは苦しそうに笑った。
私は思った。
春琉くんを私と同じ目に合わせてもいいの、?

ーダメだー

そう思ったが、考えが出てこない。
だけど私に出来ることはひとつある。
「でも春琉くんの好きにしたらいいと思うよ」
私ははるくんに微笑みながら言った。
春琉くんは驚いたような表情をした。
私は言葉を続けた。
「でもこのままでいいと思うならの話だけど。この状況を変えたいなら自分で行動するべきだと思うけど無理にとは言わないよ」
背中を押したつもりで言ったが
春琉くんは俯いていた。
やっぱりダメなのかな、私は出来ないままなのかなと落ち込んでいたら
「、、、、、、そうだよね」
そんな呟きが聞こえて
「え?」
急に言われてびっくりしてしまった。
そんな私を春琉くんは真剣な顔をしながら私の目を見て決心したように
「僕、、、、話しかけてみる」
そう言った。
私はホッしとしながらもこう言った。
「もし上手くいかなかったとしても私が居るからね。」
、、、、、、少しの間になってしまうけど。
そう思いながら言うと
春琉くんは嬉しそうに微笑みながら。
「ありがとう、優季」

-ドキッ-

、、、え?なんでドキドキしてるの??しちゃだめじゃん!!
そう思いあたふたしていると春琉くんが心配そうに私の顔を覗き込み
「大丈夫?顔赤いよ」
そう言ってきた。
、、、えぇぇぇぇぇっっ!!!私顔赤いの?!
これでもかっ!!ってくらいドキドキしていた。
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