輝く未来の国王は 愛する妃と子ども達を命に代えても守り抜く【コルティア国物語Vol.2】
第三章 スナイデル王国
「ねえ、フィル。馬車で3日もかかるなんて、どうにかならない?」
散々泣いてスッキリしたのか、しばらくするとクリスティーナはケロリとして、フィルに悪態をつく。
「直接馬を駆って走ったら、1日で済むと思うわよ?」
さっきのか弱いクリスティーナはどこへ行ったのやら、とフィルはため息をつく。
「ドレスを着た王太子妃が馬で爆走してたら、どれだけ注目浴びるか分かって言ってる?」
「それなら変装すればいいのよ。近衛隊のクリスとしてなら怪しまれないでしょ?」
「クリスティーナ…。冗談に聞こえないからやめてくれ」
「あら、冗談言ってるつもりはないけど?」
フィルはガックリと肩を落とす。
「弱々しく泣いててくれた方がまだ安心かも…」
「ん?何か言った?」
「何でもありませんっ!あ、外の景色が綺麗ですっ!」
とにかく誤魔化そうと、フィルはどうでもいい話をひたすらしゃべり続けた。
散々泣いてスッキリしたのか、しばらくするとクリスティーナはケロリとして、フィルに悪態をつく。
「直接馬を駆って走ったら、1日で済むと思うわよ?」
さっきのか弱いクリスティーナはどこへ行ったのやら、とフィルはため息をつく。
「ドレスを着た王太子妃が馬で爆走してたら、どれだけ注目浴びるか分かって言ってる?」
「それなら変装すればいいのよ。近衛隊のクリスとしてなら怪しまれないでしょ?」
「クリスティーナ…。冗談に聞こえないからやめてくれ」
「あら、冗談言ってるつもりはないけど?」
フィルはガックリと肩を落とす。
「弱々しく泣いててくれた方がまだ安心かも…」
「ん?何か言った?」
「何でもありませんっ!あ、外の景色が綺麗ですっ!」
とにかく誤魔化そうと、フィルはどうでもいい話をひたすらしゃべり続けた。