幼なじみと両思いになるまで
「いないよ」
「あっそ。わかりやすくて無理」


「んっ…」
そう言い放つと、首に手を回されて唇を押し付けられた。

「…っん」

こんなキス知らない。絶対に慣れてるってわかる。
小学生低学年の時に湊斗にキスしたら、すっごく顔真っ赤にして怒ってきて可愛かったのに。

「は、…なんで受け入れんだよ」
「湊斗が好きだからだよ」


「そういうのいいから。早く問題解いて」


人生で初めての告白は振られた。結果は分かっていたし今まで泣きすぎてこの時は開き直っていて、自然と涙は出なかった。



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