イケメン外国人と親交を深めたつもりが、イケメン異星人と恋人契約交わしてました!
「ああ、ハイ。……ですよね、秋良さんならそういうと」

思ってました、というライの苦笑いを受け流しつつ、私はライ本来の姿だという彼の身体を思いきり抱きしめる。

やだーっ。なに、この感触!
もふもふなのに、ちょっと硬い。なめらかなベルベットみたいなさわり心地。
その下にあるのは、しなやかな獣の筋肉って感じ。

ああ、どうしよう……、なんか、変なスイッチ入る……!

身もだえる私に対し、ライの鼻先が私の頬に触れた。

「秋良さん。もうそのへんにしてくれないと、今夜は眠れなくなりますよ?」

……それは、朝までアニメ観まくろうかって意味じゃないよね?

私もさすがに自分の体力の限界を思いだし、しぶしぶライの身体から離れた。

「さっき可視光線がどうとかって言ってたけど、それって、目の錯覚? を相手にさせてるってこと?」
「正確には、地球人に対して、ですね。なので、チャトランとかは僕のこと『コイツ他の人間と違う〜。ヘンな生き物だなー』って、思ってる……かもしれませんね」

ライはふたたび首の後ろのファスナーに手を伸ばした。すると、彫りの深い異国人な顔と筋肉質な人間の身体が、また現れる。
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