イケメン外国人と親交を深めたつもりが、イケメン異星人と恋人契約交わしてました!
「まさか、気づいてないだけで……結構、いたりする、の……?」
「まぁ、そうですね。日本は政府が僕たちのこと黙認している状態ですからね。
他の国───アメリカや中国、ロシアなんかは積極的に僕たちの技術盗もうとしてますしね」
「え? それ、なんかきな臭いヤツ?」

そういえば、ライの上司? とかいうジンなる人物が同意書の文言読み上げる時、不穏な言葉、口にしてたよね?

うーん、と、ライは困ったように笑う。

「あんまり、深く考えないほうがいいですよ? 秋良さんが政治家になるっていうなら、止めませんけど」
「……一国民でいたいです。しかも、非国民寄りだし」
「それより、僕が言った意味、解ってます?」

私は少しこそばゆい思いでライの問いに答える。

「え? 平たくいうと……嫉妬?」
「それは否定しませんけど。実は、さっきの話より現実的でおそろしい話かもしれませんよ?」
「は? 都市伝説的な?」
「いえいえ、実際問題。免疫機能───ウイルスや細菌感染の話です。
……秋良さん、小さい時、猫とか犬とキスしちゃ駄目って、教わりませんでしたか?」

いたずらっぽくライが私の瞳をのぞきこむ。

「ナニそれ。ライ……なんか、ヤバい病気、持ってたりするの?」
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