イケメン外国人と親交を深めたつもりが、イケメン異星人と恋人契約交わしてました!
「ワタシが気づいたのが昼間なだけで、朝からあったかもしれないの! 外人さんじゃ、ゴミ出しのルールも解らないでしょ!」

いや、決めつけ過ぎない? 日本人でもルール解ってないどころか、解ってても前日に出す人とか、いるよ?

「……彼、ゴミ出しのルールも分別も、なんなら指定のゴミ袋も知ってますよ。
日本人じゃないからって、決めつけで非難するの、よくないと思います」
「やだ、アナタ。外人の肩もつの?」

───は?
一瞬、頭が真っ白になった。私、なに言われてんの? いま。

いろんな感情が込み上げて、二の句が継げない。
なんでこんな───。

「秋良サン! どしたデスカ?」

男の人にしては少し高めの、能天気な口調。
自転車のブレーキ音とかぶる形で、ライの声が聞こえ、私はそちらを振り返った。

(かたわ)らのご婦人もそちらを見やって、少し気まずそうな顔をする。

けれども、ピッと立てた人差し指で集積所を指し示した。

「とにかく! ルールは守ること! みんなが迷惑するでしょう?」
「だからっ……」

遅れてきた怒りにまかせて反論しかけた私を見もせずに、言うだけ言ってご婦人は自宅に戻って行ってしまう。

「……なんなの、人の話も聞かないで……!」
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