素直になって甘えてほしい〜強がる彼女の事情〜

「俺は未央を送ってからゆっくり食べるよ、まだ時間的に早いしな」

「あ、うん」

「バイトは正月休みは?」

「えっと明日から3日までだよ」

「じゃあ、ちょっとゆっくり出来るな」

「うん」

未央の支度が出来てバイト先まで送っていった。

帰りも迎えに来るから…と

「大丈夫だよ?」

「せめてこっちにいる間は送らせて欲しい」


「…ありがとうございます、じゃあ、行ってきます」


朝迎えに行き、2人で朝食を軽く食べた。

今日は小さなおにぎりを2個

ふぁぁとあくびをする未央について行き透もベッドに入る。

「昨日テレビ見てたら俺も寝不足でさ、一緒に寝よ」

「狭いよ」

「いいからおいで」

未央は仕方ないなぁと言いながら布団に入った。

もっと寄ってと抱きついてくる。

「この前さぁ、未央がうなされてたんだよ」

「あー、嫌な夢とかよく見る」

「睡眠が浅いからだろうな、だから今日はゆっくり、たっぷり寝よ」

「…うん」

透は未央の腕を自分の体に回した。

「おやすみ…側にいるからな」

お兄ちゃんの懐は暖かくてぎゅって抱きしめてくれて…すぐ寝ついてしまった。
< 16 / 72 >

この作品をシェア

pagetop