素直になって甘えてほしい〜強がる彼女の事情〜


30分ほど散歩をして戻ってきた未央。

あれ?お兄ちゃんが寝てる…珍しい

スマホを持ったままソファで横になり寝ていたのだ。

未央はまたパソコンの前に座ると「え?」と思わず声をあげた。

パソコンのスクリーンセーバーには未央の小さい頃の写真が次々に流れていく。

「これ、私よね」

赤いブランコに乗っていてお兄ちゃんが押してくれてる。

ぐすっ、懐かしさで涙が出てきた。

後ろで飛び起きたお兄ちゃんの腕が伸びてきてマウスを触った。

スクリーンセーバーはホーム画面に戻った。

未央のすぐ後ろに座り後ろからハグをされた。

「焦ったー」

「私の…写真よね」

「あの頃、親父がカメラに凝ってて、結構撮ってたみたいで、もらったんだよ」

後ろから涙を拭ってくれる。

「俺、キモイかな」

「ううん、嬉しかった」

パソコンから写真の一覧を出して小さい頃の写真を見ていく2人。

「あ、泣いてる」
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