素直になって甘えてほしい〜強がる彼女の事情〜

2月の14日にはキャストからお客様にチョコレートが配られていた。

未央目当てのお客様は増えていて、12月くらいから来てくれていた大学生の人が店に入ってくると今日は後輩も連れてきたよと後ろから入ってきたのは晴海くんだった。

「い、いらっしゃいませ」

「未央!」

「初めまして、みいちゃんです、よろしくお願いします」

作り笑いで普通に接した。

ゼミの後輩なんだよと紹介されて、僕はいつもみいちゃんなんだ〜と晴海くんに話している。

「みいちゃん、ハイボール2つね」

「はい」

そっか晴海くんも20歳になってるんだね。

そういえばまだお互い誕生日も話してなかったんだった。

「みいちゃんは何飲む?」

「じゃあ、私も同じのをいただいていいですか?」

快くOKをもらいハイボールを2杯のんだ。

「みいちゃん、この間までソフトドリンクだったのにお酒飲めたんだね」

「私、20歳になったんでー、これからは少しドリンク代が高くなっちゃいますよー」

「う、うん、バイト頑張るよ」

「こちらのお客様は初めてなのでお店のコンセプトと料金など説明させていただきますねー」
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