素直になって甘えてほしい〜強がる彼女の事情〜

「うん、わかるよ」

「ごめんな」

「ううん、私がはっきり決めきれなかったから」

よし、帰ろうとお兄ちゃんはパソコンを閉じて未央のマンションに戻った。

「未央は何か欲しいものはある?」

「特に…見てわかると思うけど最低限の持ち物しか置いてないから…生活の為に全部売ったのよね」

勉強道具以外は要らないと言う未央

服も下着も1週間分、部屋着は高校の時のジャージ

ブランド品て高く売れるのねなんて言うくらいだからたくさん持っていたんだろうな

多分バイト代はかなり貯まっているはずだが…

未央がバイトに出かけると透は家電を見に店に行き明日の配達を頼んできた。

ネットでも透のお気に入りのタオルや小物を注文して眠りについた。

未央の店には晴海くんが来ていた。

今日はバイトじゃなかったっけ?

いつもより来る時間が遅かったのだ。

話してみると明日がバイトが休みだから来たらしい。
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