素直になって甘えてほしい〜強がる彼女の事情〜

「協力できることはする」とお兄ちゃんは言ってくれたので私も1日くらい自分達のこれからの為にお休みの選択をしたのだった。

スーツケースを持ち電車に乗るとある駅でおりた未央…

ドアを開けるといらっしゃいませと声が響く。

お荷物お預かりしますねとスーツケースを中に入れてくれた。

普段はロッカーがあり、鞄を入れ鍵を閉めて自分で鍵を持っておくのだがスーツケースは他の人から見えないように奥に引っ込められた。

「いらっしゃい、未央ちゃん」

「こんにちは、慎也さん」

初詣でお世話になったお兄ちゃんの友達の慎也さんに連絡をしてカットの予約を入れたのだった。

慎也さんは髪をハーフアップにして今は少しお髭をたくわえていて、とてもダンディだ。

どうぞと椅子を持ってくれて座ると髪をといてくれた。

「さて、どうする?」

「ショートにしたくて」

「こんなに長いのにばっさりいっちゃう?」

「はい、今日から新生活なんですよ」

「ほう、いいね、この前より顔色とかもいいしね」
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