素直になって甘えてほしい〜強がる彼女の事情〜
「お世話にって、付き合ってないの?」
「…私、今はちょっとお付き合いはできないんです、忙しくて」
「そう…でも未央ちゃんの顔は嬉しそう」
「そうですね、嬉しいかな」
顔が真っ赤になった。
「またおいで」
「はい、ありがとうございました!」
慎也さんがスーツケースを持ってきてくれて小脇に雑誌を持っていた。
「これ、入る?あげる」
「入りますけど…」
未央はスーツケースを開いた。
「透が載ってる雑誌」
「えっ!いいんですか?」
「うん、かっこいいよ、まあカッコよくしたのは俺の腕もある(笑)」
「ありがとうございます」
有難く受け取り未央は店を出た。
電車に乗り新しいマンションに到着する未央
「やっぱり凄いなぁ」
思わず上を見あげてしまう。
部屋に入るともう家電は揃っていて色々見て回った。
「すごーい」
クローゼットにはお兄ちゃんのスーツもすでにかけてあり、空いている空間は私のだよねとスーツケースから服を出した。