Rainbow moon...
「なんかあったら連絡しろよ?なにかなくても連絡してこいよ?あと、学校のことは気にするな。なんかあったら俺も伝えるから。じゃ、また来るわ」

そう言って空冬は家に帰っていった。風夏先生も、空冬を送りに1回お部屋を出ていった。

急に静かになって時計の音と私の胸についている心電図の音が響く。一定のリズムを刻むこの音が私は大嫌い。
もう、病院なんて病気なんてほんとにほんとに大嫌い。
涙が流れてくる。
不安な涙と寂しい涙と感情がぐちゃぐちゃ。

「ことちゃん、寂しいね。不安だよね。泣きたい時は泣いてもいいよ。ことちゃん今日は頑張ってくれてありがとう。明日からも一緒に頑張ろうね。私がついてるからね」

空冬を送っていった風夏先生が戻ってきた。弱ってる時にこんなことを言ってくれる風夏先生、反則。

「うぇっ⋯うぇーん、ふうちゃん⋯」

とめどなく溢れる涙を受け止めてくれ落ち着くようにトントンしてくれて⋯私は風夏先生の腕の中でいつの間にか眠ってしまった。
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