大好きだから私はあなたを忘れた
崩れる日常
帰り道
「玲衣、帰ろ!」
「うん」
玄関まで来たところで、蓮馬がいた。
「……あ」
瑠奈にしか聞こえないような小さな声が出た。
「ん?……お」
瑠奈は私の顔を見て、私の目線の先を見て、わかったように言った。
そして、なにを企んでいるのか、にやっと笑った。
玄関には、私と瑠奈、蓮馬しかいない。
そこで瑠奈は、わざとらしく声をあげた。
「あ!ごめん用事思い出した!玲衣ごめんまたね!」
「え?」
小さい声で「頑張れ」と言うと、そのまま走り去っていった。
そして、蓮馬が振り向いた。
「……どうせ帰り道一緒だし帰るか」
うれしさしかなかったけど、さすがにるんるんで返事をしたら浮かれてるとか思われるから、大きめにこくりと頷いた。
影が並んで二つ。
この学校から駅まではすぐだ。
頑張れば見える距離にある。
電車に乗ったらそんなにたくさん話せないし、今のうちに話さないと話せないのに。
「さっきまでどこにいたんだよ」
急に話しかけられて、びくっとなる。
「えっ?」
「俺先生に呼び出されて結構長い間話してたからもう誰もいないと思ってたらお前らいたから」
……瑠奈の彼氏のこと言っていいのかな?
「うん」
玄関まで来たところで、蓮馬がいた。
「……あ」
瑠奈にしか聞こえないような小さな声が出た。
「ん?……お」
瑠奈は私の顔を見て、私の目線の先を見て、わかったように言った。
そして、なにを企んでいるのか、にやっと笑った。
玄関には、私と瑠奈、蓮馬しかいない。
そこで瑠奈は、わざとらしく声をあげた。
「あ!ごめん用事思い出した!玲衣ごめんまたね!」
「え?」
小さい声で「頑張れ」と言うと、そのまま走り去っていった。
そして、蓮馬が振り向いた。
「……どうせ帰り道一緒だし帰るか」
うれしさしかなかったけど、さすがにるんるんで返事をしたら浮かれてるとか思われるから、大きめにこくりと頷いた。
影が並んで二つ。
この学校から駅まではすぐだ。
頑張れば見える距離にある。
電車に乗ったらそんなにたくさん話せないし、今のうちに話さないと話せないのに。
「さっきまでどこにいたんだよ」
急に話しかけられて、びくっとなる。
「えっ?」
「俺先生に呼び出されて結構長い間話してたからもう誰もいないと思ってたらお前らいたから」
……瑠奈の彼氏のこと言っていいのかな?