シロツメクサの優しい約束〜いつか君を迎えに行くよ〜
「ちょっと、やめてよ。恥ずかしいじゃない」
「だって、いつまでもこんなことしてたら、他のみんなに迷惑かかるでしょ。もういいから、黙って大人しくしてて」
めっと私を叱るように言いながらも、その口元は笑いをこらえるように口角が上がっていた。
「じゃあ、早瀬君、よろしく頼んだ。前田さん、ちゃんと手当してもらいなさい。さて、他のみんなは、試合再開しても大丈夫そうかな?代わりのメンバーは?」
私は征司の肩越しに、チームのみんなに大声で謝った。
「みんな!ごめんね!途中離脱で、ほんと、申し訳ない!」
離れた所から、チームメイトたちの明るい声が聞こえた。
「大丈夫だよ!この後はうちらに任せて!ちゃんと診てもらって!」
「じゃ、行くよ」
そう言うと征司はコートを離れた。校庭を抜けて昇降口に入って行く。私を抱きかかえたまま彼は訊ねた。
「一応内履きに変えようか?下駄箱はどこ?」
「あ、あそこ……」
征司は私が指し示した場所まで行くと、私を静かに下ろしてくれた。
「靴、脱ごうか」
そう言って、靴に手をかけようとするのを私は慌てて制す。自分で手早く履き替えて言った。
「後はもう大丈夫だから」
自分ではそんなに体重があるとは思っていないけれど、細身の征司にはかなり負担だったのではないかと申し訳ない気持ちだった。
「あのさ、私、重いでしょ?ごめんね」
「ん?全然、軽いよ。俺、そんなに頼りなく見える?」
「そういう意味じゃないけど」
すると征司はにこっと笑って、私に反論の隙を与えずにまた抱き上げた。
「保健室まですぐだから、このまま連れてってあげる」
困った顔をする私に、征司はえくぼを見せて笑った。
「俺、実は結構力持ちなんだよ。筋トレして鍛えてもいるしね」
「だって、いつまでもこんなことしてたら、他のみんなに迷惑かかるでしょ。もういいから、黙って大人しくしてて」
めっと私を叱るように言いながらも、その口元は笑いをこらえるように口角が上がっていた。
「じゃあ、早瀬君、よろしく頼んだ。前田さん、ちゃんと手当してもらいなさい。さて、他のみんなは、試合再開しても大丈夫そうかな?代わりのメンバーは?」
私は征司の肩越しに、チームのみんなに大声で謝った。
「みんな!ごめんね!途中離脱で、ほんと、申し訳ない!」
離れた所から、チームメイトたちの明るい声が聞こえた。
「大丈夫だよ!この後はうちらに任せて!ちゃんと診てもらって!」
「じゃ、行くよ」
そう言うと征司はコートを離れた。校庭を抜けて昇降口に入って行く。私を抱きかかえたまま彼は訊ねた。
「一応内履きに変えようか?下駄箱はどこ?」
「あ、あそこ……」
征司は私が指し示した場所まで行くと、私を静かに下ろしてくれた。
「靴、脱ごうか」
そう言って、靴に手をかけようとするのを私は慌てて制す。自分で手早く履き替えて言った。
「後はもう大丈夫だから」
自分ではそんなに体重があるとは思っていないけれど、細身の征司にはかなり負担だったのではないかと申し訳ない気持ちだった。
「あのさ、私、重いでしょ?ごめんね」
「ん?全然、軽いよ。俺、そんなに頼りなく見える?」
「そういう意味じゃないけど」
すると征司はにこっと笑って、私に反論の隙を与えずにまた抱き上げた。
「保健室まですぐだから、このまま連れてってあげる」
困った顔をする私に、征司はえくぼを見せて笑った。
「俺、実は結構力持ちなんだよ。筋トレして鍛えてもいるしね」