シロツメクサの優しい約束〜いつか君を迎えに行くよ〜
私は征司のキスを自然と受け入れていた。元カレに感じたような嫌悪感はなく、むしろ徐々に気持ちが昂り出すのが分かった。もっと、彼に愛されたいと思った。

征司は再び唇を離すと、私の意思と気持ちを確かめるように心配そうな目を向けた。

「続けてもいい?」

そんな彼の頬に手を伸ばして私は答える。

「あのね、征司君のキス、すごく気持ちがいいの。だから、もっとしてほしい」

征司の目が嬉しそうに見開かれたと思った次の瞬間、私は再び唇を塞がれた。

その間にもブラウスのボタンは全て外されて、気づいた時には、征司の手が私の肩先を撫でながらブラウスを滑り落としていた。キャミソールを脱がすと、ブラのホックに指をかけて私の双丘を露わにし、私の体を押し倒す。その手で私の全身を愛撫しながら、スカートを取り払った。

以前、セックスに拒否反応を起こしてしまった過去があったから、征司とできるか不安だった。けれど今、彼に優しく愛されて、私は幸福感でいっぱいだった。快感ともどかしさに吐息がこぼれ始めて、私の心も体も、もっと触れてほしいと征司を求めていた。

今なら分かる。どうして私が憲一を受け入れられなかったのか。どうしてこんなにすんなりと征司を受け入れることができたのか。その理由が何であったのか――。

「愛しているよ」

時折耳を撫でるように熱く囁く征司の言葉だけで私の体は反応し、唇から甘い声があふれた。気づけば私は自らショーツを脱ぎ去っていた。きゅっと閉じていた膝は緩み、まるで誘うかのように彼の体に手を這わせる。

私の淫らな姿に征司が引いてしまうんじゃないか、好きだと言ってくれた気持ちも萎えてしまうんじゃないかと不安が生まれた。

しかし目の前の征司は、満たされたような顔で私を見ている。独占欲を形にするかのように、時折強く吸うようにしながら、私の体の隅々にキスを落としていった。
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