雨の日は貴方を想い出します
貴方を見かけたのはとある雨の日だった。

私はいつものように学校の図書室で本を読んでいて。外が暗くなり始めて外に出た。

が、外はどしゃ降りの大雨だった。

傘を忘れてきてしまっていた私はどうしようかとその場に立ちすくんでいた。

そんなとき、傘をさした貴方は私に前に現れた。

「津島さん?」と私は声をかけられた。

同じクラスの杵築拓也くんだった。

「杵築くん、どしたの?今帰り?」と私が聞くと、

「うん、委員会長引いちゃって」と笑う拓也くん。

「そうなんだ、私は図書室で本読んでたんだけど、傘忘れちゃって、今どうしようかな?って考えてたとこ」と私が言うと

「そうなんだ?あ、良かったら、入っていかない?送るよ」と拓也くんに言われて、私は送って貰うことにした。

大して仲のいいわけでは無いけどせっかくの機会だしと思って色々話しをしてみた。

そしたら、意外にも相性は良くて話しは弾んだ。

気づけばあっという間に家に着いていた。

「ありがとう、また明日ね」と私はいって拓也くんを見送り家に入った。

「ただいまー」と私が家に入ると、お母さんがおかえりーと迎えてくれた。

「あんた、傘忘れて行ったでしょ?大丈夫だったの?」とお母さんに言われて、

「同級生の男の子に送って貰ったから」と言う私に「そう?」とお母さんは何故か笑っていた。

私はなんでお母さんが笑っているのかはわからなかったけど、私の口から同級生の男の子と言うワードが出たからだと思う。

「詳しくは、後で教えてね。とりあえず、お風呂、先、入っちゃいなさい」とお母さんに言われて私は先にお風呂に入ることになった。
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