雨の日は貴方を想い出します
お風呂から上がると私はご飯を食べながら、拓也くんの話しをした。

お母さんは楽しそうに聞いていたけど、お父さんは、黙々とご飯を食べていた。

私はご飯を食べ終えると自分の部屋に戻った。

そして、今日の話を友達のりっちゃんこと、舘村律香にLINEした。

そしたら、明日、詳しく聞かせてねと返事が返ってきた。

それから私たちは他愛ない会話をやり取りしてそのまま眠りについた。

翌朝、私はいつものように準備して、朝ご飯を食べて、お母さんが用意してくれたお弁当を持って家を出た。

しばらく歩いたところでりっちゃんに会い、一緒に歩いた。

話しは拓也くんの話で持ちきりだった。

やっと、興味持った?とりっちゃんに聞かれた。

なんのこと?と私が言うと、自覚なしか、なら仕方ないと笑われてしまってこの話は終わった。

そのまま、学校に着いた。そして、靴を履き替えて、教室に向かった。

りっちゃんとはクラスが違うため、私たちはまた後でねと別れてそれぞれのクラスに入った。

お昼休み、私はりっちゃんとご飯を食べるため、りっちゃんの教室に行った。

「りっちゃん、お昼食べよ~」と私が言うとりっちゃんは笑顔で迎えてくれた。

私たちはわいわいしながらお弁当を食べた。

放課後、私はりっちゃんのところに行ったんだけど、

「ごめん!葵、今日は彼氏と約束あって。今度ちゃんと埋め合わせするから!」とりっちゃんに断られてしまった。

りっちゃんにはイケメンで優しいスポーツマンの彼氏がいる。

仲良すぎて少し羨ましく思う反面、ちょっと寂しかったりする。

「そっか、じゃあ、仕方ないよね。図書室でも寄って帰るね」と私は言って、図書室に向かった。

大好きな本に囲まれるこの空間が大好きだ。

私は図書室に来ると、毎回何時間か、本を読んで帰っている。

そんな私をずっと拓也くんは眺めていたらしい。

そんなこと、この時はまだ知らなかった。
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