年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「わかりましたー。あ、でもここってちゃんと教えてくださいね、通り過ぎるかもなので」

「大丈夫、ちゃんと言うから」

 楽しそうに話す照永を感じて千葉はほっとする。

「じゃぁ、行きますね」

 そう言って車を発進させた。

 コンビニに着いて飲み物を物色するも千葉は先に別のコンビニで飲み物を調達していた。

 何も買わずについて歩くのもおかしいかな? と思った千葉は1本だけ甘めの飲み物をチョイスする。

 照永はいつもの飲み物が決まっているのか、選ぶのは早かった。

 2人でレジへ向かい照永の会計が終わるのを待っていた時。

「いいよ、一緒で」

 と照永は千葉の持つペットボトルを指さした。

「え? いいんですか?」

 照永や店員を待たせるわけにはいかないと思い、ここは甘えて買ってもらうことにした。

「ありがとうございます」

 お礼を言って車まで戻る。

 運転席に戻りスマホを操作する千葉は、ナビの示すルートを選ぼうとしていた。
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