年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 主なメニューはヴィーガン向けのランチメニューと、キーマカレーとおにぎりプレート。

 『おにぎりもおいしそうだけど、カレーかなぁ』なんて考えながらメニューを見ていると、

「鹿肉だって」

 と照永がキーマカレーを指さした。

 よく見ると料理名に鹿肉のキーマカレーと書いてある。

「鹿肉食べたことないんだよね」

「私も鹿肉は食べたことないです」

 こうなるとおにぎりよりもキーマカレーに興味が向いてくる。

「私カレー食べたいです」

「一緒になるなぁ」

 照永は悩むように笑った。

「じゃあ、おにぎりとカレーにしてシェアします?」

 千葉はそう言ったものの、カレーが食べたい気持ちが溢れていたのだろうか、

「はは、そしたら2人ともこれにしましょうか」

 と、『しょうがないかー』と言った感じか『食べたいもの頼めばいいかー』と言った感じか、真意を探ることは出来なかったが笑顔で注文まで済ませてくれた。
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