年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 タバコを吸い終わったところで車に乗り込み、スマホのナビにジェラートの店を登録する。

「混んでいますって」

 照永も情報を見ていたのか、お店の混み具合を伝えてきた。

 千葉はナビの指示通りに車を動かす。

「書いてますね、混んでいますって。どのくらい混んでるんでしょうね」

「でも並ばないでしょ?」

「並ぶんじゃないですかね、少しは」

「席に座って食べるとかじゃないでしょ?」

「あぁ、敷地が広いのでみんな歩きながら食べたり、置いてあるベンチとか争奪戦したりして座って食べたり」

「じゃあいいや」

「でもアイス注文するときは並ぶと思いますよ、どのくらいか分からないですけど」

「まぁ、大丈夫でしょう」

 そう言って照永はスマホをポケットにしまい込んだ。

 道路は空いていて、スムーズに店までたどり着いたがスマホの情報通り混んでいた。

「ありゃー、車止めるところありますかね」
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