年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 タバコを吸い終わった後はそのまま車に乗り込み、千葉が照永を家の近くまで送ることになった。

 照永の身体に合わせて動かした座席にそのまま座る。

 『足、ちゃんと届かないな。クラッチが全然踏めない』

 自分の身体に合わせた位置に座席を移動させ、シートベルトを締める。

 荷物をまとめ終えた照永が助手席に乗り込んできた。

「照永さんって足長いんですね」

「え? 長くないよ」

「座ったら全然足が届かなかったです、少し踏める程度で全然届かない」

「長くないって、座り方がこうだからじゃないかな」

 そう言って自分のお尻の位置を確かめさせる。

「あ、浅く座ってるんですね、私ぴったり背もたれにつけてるから余計に差がでたのか」

「そうじゃないかな」

 照永がシートベルトをしたのを確認して車を発進させた。

 送ると言ってもすぐ目の前だ。

 これで完全に今日の日帰り旅行は終わってしまう。
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