年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「西方面のね、ほらジェラートが美味しいお店があるところ」

「あぁ、あそこに行ってきたんですね」

「いや~、そうなんだけどね……」

 意図せずに千葉は頭を抱えてしまう。

 『どうしよう、聞いてみようか、やめた方がいいか、迷惑かもしれないし……』

 きょとんとした表情で千葉を見つめる友人を見て、ここまで表情に出してしまったのであれば何も言わない方が気になるだろう。

 そう思って照永についての相談を試みることにした。

「あのー、なんていうか、コイバナとか平気です?」

 伺うように千葉は質問した。

「平気だけど、私は何の役にも立たないですよ、それでもいいなら」

 そう言って友人は笑ってくれた。

「あの、なんていうか、まぁ、会社の人なんだけどね、今度一緒に出掛けようよ、みたいなね、ことを言われたわけですよ」

 照れくさいのか緊張しているのか、しどろもどろになりながら千葉は話始める。
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