年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 ここ数年の千葉は趣味に救われているところがある。

 今日の予定もまた別の趣味を味わうための集まりだ。

 自宅から車で30分ほどの所にある小学校のとある部屋。

 そこに集まって今日もわいわいと楽しむ時間。

 千葉は劇団に所属している劇団員だ。

 スタッフとして活動していたがいつだったか役者として劇団に所属することになった。

 今日は次に予定されている舞台のキャスト選考の最終日。

 オーディション、とまでは行かないが演出を担当する人物による選考と台本の選出が毎週行われていた。

 部屋に入ると分厚い紙の束を渡された。

「これに決まったから」

「おっと、これになったんですね」

 3か月ほど前から台本の選出を行っていたがキャスト希望者数など色々な条件を加味して決まった台本。

 ということは、あとはキャストの選考のみとなる。
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