年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
自分を鼓舞するように気合を入れると千葉も車に乗り込み自宅へと戻っていった。
しっかり休めていないせいだろう、帰宅した後にじわじわと体の疲れを感じる。
『でもな……この惨状はどうにかしないといけない』
部屋の中を見ると使わなかった風呂道具、コスプレイベントに持って行った衣装類、土曜日に失敗した黄色いスカートや青いトレーナーがあちらこちらに散乱している。
「片付けるか……」
背負っていたリュックを所定の場所に置くと風呂道具のカゴ類を片付け始める。
居間から寝室に向かって床に落ちているものを片付けて行こう。
フェイスタオルは使わなかったからそのまま片付けて……。
これとこれは洗濯カゴに、こっちは出しただけだからクローゼット……。
……片付ける場所が決まっていれば、疲れていても意外と簡単に整理できるもんだな。
あー、疲れて照永さんのことを考える力もないよ。
そんなことを考えながら寝る準備をし布団に潜ると、気絶するかのように意識が薄れて行った。