年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 でもま、おばさんなんてこんなもん……でもないか。

 ティッシュ、割り箸、コーヒースティック、電気ポット、ごみ箱、リモコン。

 全部座椅子に座ってる状態で手の届くところに置いてある。

 意図的に配置しているところはある。

 それだもん、ここから動かないで過ごしてるんだから痩せるはずないよね。




 そう思いながらテーブルの上に置いてあるチョコレートをちらりと見る。

 自分の堕落加減に少し嫌気を指しながらパスタを食べ始めた。

 黙々とパスタを食べ、食べ終わった皿をキッチンに持っていき水に浸す。

 席に戻りパソコンの位置を調整するとパタパタと音を立てながら作業を始めた。

 時折時計を気にして整骨院のことを考えながら。

 作業は順調に進み、時間も順調に進んでいく。

 『なんか、整骨院に行くの面倒くさくなってきたな』

 そう思ったのが運の尽き、とばかりに外に出る気が無くなってきた。
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