年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「それで2つ目のお昼逃して、じゃあ温泉街にあるレストランがあるから混んでるかもしれないけどそこはどうでしょうって話になって」

「行ったの?」

「行ったんですけど9組待ちで、向こうが『やめよう』って」

 そう言って苦笑いし話を続ける。

「『この通りに何かあるかも』って探すことにして、喫茶店見つけてカレー食べてきました」

「カレーか、いいね」

「鹿肉のカレー食べてきました」

「鹿肉? あれだな、ジビエってやつだな」

「そうです、ジビエってやつです」

 そう言って2人で笑う。

「で? アイス食って?」

「そう、アイス食べてきました。美味しかった」

「終わり?」

「終わりって言うか、温泉もね、日帰り温泉も入れたら入ろうって話してたんだけど、家の都合かな夕方までに帰る予定を組んでたみたいでそれは諦めて、で、帰りは運転してくれました」

「千葉さんの車を?」

「そうです」
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