年上男性にてのひらの上で転がされて困っています

　『いや、でもね』と言って話を続ける。

「私の車マニュアルだから、エンストするようだったら私が運転するって思ってたんだけど、びっくりしました、その人普段オートマ運転してるのにすごいスムーズに操作してて」

「運転できるのはいいけど、何かあったら大変だぞ？」

「そう、そうなんですよ、だから結構緊張したんですけど、本人も何かあったら身の破滅だって言っててちゃんと安全運転してくれました」

「それならいいけど気を付けろよ」

「はい、気を付けます」

　少しの沈黙の後、思い出して千葉が話始める。

「そうだ、お昼ご飯奢ってくれました」

　千葉は笑顔だ。

「それはそうだろ～」

「カレー食べ終わって出ようかってなった時に、じゃあ最後にトイレに行きますって行ってきて」

「うん」

「戻ってきたら今度は向こうがトイレに行って、待ってたら『行くよ』って言われてお財布取り出そうとしたらね、ね」

「なに」