年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「そうそうそう、やっぱりみんな知ってるんだ。私知らなくて。凄い道だった」

「あそこ狭いよな」

「凄く狭かったです、脱輪したら終わりだなって思って」

「あそこ車もすれ違うし、あと、バスもあの道通るんだぞ」

「え!? あの道を?」

「そう、バスなんか来たらすれ違えないよな」

「こわ……」

 『え~……嘘でしょ~』など呟く千葉に先生が話しかける。

「それでその道通って終わり?」

「終わりです」

「何だろうなぁ、何考えてるんだろうな」

「何考えてるんでしょうね~」

 そう言って千葉は眉間にしわを寄せる。

「まぁ、シャイなんだな」

「あ~、シャイはシャイだと思いますね」

「だとしても一緒に出掛けようって言ってでしょ? 銭湯行って、旅行行って何もないんだろ? ちょっとくらい何か進展あってもいいだろ?」

「いいだろって私に言われても」

 そうして2人で笑う。
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