年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 何もないのにどこか行きましょーなんてちょっと言えないな。

 来月のイベントなんて……友達と出かける予定はあるけれども。

 それ以外は誕生日くらいでしょ。

 ……。

 …………。

 ………………。

 誕生日じゃん!

 私来月誕生日あるじゃん!

 え、伝えたら何かしてくれるかな。

 いやいや、押しつけがましく誕生日の情報伝えるとかそれはなんか、ねぇ。

 え、あり?

 駄目じゃない?

 ほら、気を使わせちゃうって言うか。

 でも、でもでも、おめでとうぐらいは言ってくれるかなぁ。

 それだけでも嬉しいっちゃ嬉しいけどさ。

 どこかに食べに行こうとか?

 とか?

 いやいや、欲を持っちゃいけない。

 でも、何か準備してくれるとしたら誕生日の情報って早めに伝えた方がいいよね。

 いや、やっぱり厚かましいよ、ダメだよ。

 あ~~、考え込んでたらこんな時間、もう寝ないと明日朝起きれなくなっちゃう。

 起きても二度寝しちゃう。

 よし、寝るぞ。寝よう。




 千葉は軽く自分の頬を叩くと準備をして、ちらちらと頭をよぎる照永のことを吹き飛ばしつつ眠りについた。
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