年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 恐らく照永が嫌がるからだ。

 喫煙室での何らかの会話で理由が分かればいいのだが、あまり期待できなさそうだ。

 その後は順調に仕事を進め、気付けば昼休み。

 机の上を片付けてから喫煙室へ向かう。

 扉を開けるとそこにはすでに照永が居た。

 座り込みながらタバコの煙を吐いている。

「お疲れ様です」

 そう声を掛けて千葉もタバコを吸い始めた。

 短い沈黙の後、照永が声を発した。

「いやぁ、ここ最近かなり体調悪くて……」

 そう言ってまた一口タバコを吸う。

「大丈夫ですか?」

「うん、まぁ」

 千葉はこれまで適当に仕事をしてきたわけではない。

 チームメンバーの体調なども加味しながら仕事の割り振りをしてきた。

 この感じだと、照永の体調は相当悪いものだったのだろう。

 そして今もあまり良い調子ではなさそうだ。

 『それでか』と千葉は納得した。
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