年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
その後は特に目立った会話もなく1日の仕事を終えた。
帰宅時間、丁度照永と鉢合わせた。
入り口で靴を履き替え外に出る。
千葉よりも有給が多く残っていて、今日久しぶりに出勤してきた後輩が居たが、彼とは楽しそうに会話している。
彼とは自転車置き場に向かうため途中で別れた。
照永と2人、駐車場へ向かい歩いていく。
「新しいことを教えることはもうないって言ってましたよね」
急に照永がそんなことを言い出した。
5月で職場の仕組みが変わり、6月からは違った内容の仕事内容になることは聞いていた。
確かにその時に新しい仕事を覚えてもらうことは無いとも言っていた。
別部署からこちらの事務所へ移動してきた仕事については、誰かが覚えなければいけないことでもある。
恐らく。
照永はそのことを言っているのだろう。
「そうですね、確かに言ってましたね」
思い出して千葉も相槌を打つ。