年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「その後出勤した時に『体調悪い』って言ってて、それで返事来なかったんだなって」

「体調か~、それは仕方ないな」

「待ち合わせ時間とか、そういうの近くなったら連絡して決めようかなって思ったりしてはいるんですけど」

「そんな細かいことはどうでもいいんだよ、その場のノリで『ここで待ち合わせねー』とかでいいんだよ」

 先生のその言葉を聞いて千葉は『私ってもしかしてせっかちなのかな』と少し自分を反省した。

「あとはあれだよ、酒の勢いに任せて色々聞けばいいんだよ」

 そう言う先生の言葉に考えていたことを口に出してみた。

「そうなんですよね、酒の勢いで『連絡先交換とか、銭湯に誘ったりしてくれたけど、どうしてですか?』って聞いてみようと思って」

「それはダメだ」

「え!? ダメですか?」

「ダメダメだよ、そんなん『別に……』とか言われたら終わりでしょ」

「えー、そうですか?」
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