年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「男にそういう聞き方はダメよ。別にーとか、なんとなくだけどーとかさ」

「あー、答えをにごされるってやつですか?」

「そうそう。イエスorノーで答えられる質問にしないと。それにその人鈍感かもしれないし」

「ん~、そっかー」

「だから、こう、『色々一緒に出掛けてくれたり銭湯に連れて行ってくれたりしてるけど、私のことをどう思っているんですか?』って」

「む~、やっぱりはっきり聞かないとだめなのかー」

「ダメだよ、それで『友達だ』って言われたらこのコイバナは終わりだな。ちょっといい返事だったら、それはそれでいいじゃん」

「ま、まぁね、友達なら友達でね、今まで通りだからね」

「そうだよ」

 友達だと言われた時のことを考えて少し落ち込む千葉。

 それを察したのかニヤついた顔で続ける先生。

「いいねぇ、乙女心だねぇ」

「いやいや、乙女心って」

 そう言って笑う千葉だったが、
< 237 / 304 >

この作品をシェア

pagetop