年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「職場でプライベートな話したくないんじゃなかったのか?」

「誰も居なかったからじゃないですかね? 上司も1人か2人しか居なかったし、タバコを吸いに来る時間帯じゃないかったし」

「そうかそうか」

 そう言いながら施術を開始する。

「服装に困ってて」

「服装?」

「会場に着いた頃には気温は高いんだけど、そのあと曇りになるからどうしようって」

「一枚羽織るもの持っていけばいいじゃん、パーカーとか」

「そうなんですけど、薄手のパーカーしかなくて、これだと夕方寒いよなーって」

「まぁ、この辺はまだ夕方はかなり冷えてくるからな、寒いよな」

「ダボっとしたトレーナーを着て、暑いの我慢して夕方に備えようかなとか考えたりもしてるんですけど」

「脱げないなら昼間暑いだろう」

「そうなんですよ、でも他の服にしようと思ったらほら、キャラクターのプリントされたシャツとか着ることになって、なんかね、それはね、違うかなーとか」
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