年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 勢いよく出てくる風は瞬く間に千葉の髪の毛を乾かしていった。

 十分乾いた状態だったが、ドライヤーはまだ止まらない。




 私の髪って3分かからないで乾くんだな……。




 少し残念な気持ちを感じながらドライヤーの風が止まるまで髪を乾かし続け、女子風呂から外へ戻った。

 受付の横にある休憩所。

 いくつかテーブルが設置してあるその1か所に照永の姿があった。

 緊張しながら近づき、

「すみません、長風呂しちゃって」

 と声を掛ける。

「丁度いい感じでしたね」

 千葉の長風呂を気にする様子もなく照永はそう言った。

「十分な広さでしたね」

 荷物を整えて座りながら千葉も同意する。
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