年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「そうなったら、あなただってメンタル強いわけじゃないんだから今度はあなただって体調崩すようになるかもしれないじゃん」

「確かに。それはあるかも」

「ダメだ。ダメダメ。手を引きなさい。まだ好きとかなんとかなる前にもう距離取った方がいい。そうしなさい」

 その言葉を聞いて『なんだかんだで好きになっちゃったんですけどね』と思ったが言わないでおいた。

 でも確かに先生の言葉は、可能性の話、仮の話だが諦めるには十分の理由かもしれない。

 少し照永への気持ちが落ち着いた気がする。

「コイバナ終わり! 別の楽しみを見つけなさい」

 そう言って先生は千葉に笑いかけた。

 残りの施術時間は千葉の仕事の愚痴を散々話し、少しだけストレスを発散させてから帰宅した。

 帰宅した後にどっと疲れが出て、食欲も湧かず飲まず食わずのまま気付けば夜9時を過ぎていた。

 何かを思い出したかのように晩御飯を無理やり食べ、水分を取り早めの就寝となった。
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