年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 私はてのひらの上になんて居なかった。

 何もない所で1人で横になってジタバタしてただけだったんだ。

 勘違いだよ、勘違い。

 もしかして、私に気があるのかな? なんて思っちゃったから余計に照永さんに興味が向いただけだよ。

 自惚れだね。

 期待しちゃったね。

 楽しかったね。

 でも、ドキドキする楽しいはこれでおしまい。

 友達として岩盤浴に行って、またどこかにドライブに行けるかもしれないし。

 楽しいは途絶えてない。

 就職が決まって別々の場所で働くことになったら、自然と連絡しなくなるかもしれないけど、それはそれ。

 どんな環境に変わっても、銭湯仲間でいられるかもしれないし。

 先のことは解らない。

 何が起こるか分からない。

 未来の予測が何もできない。

 だって、今起こっている出来事なんだから。
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