年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 記録を残すのは今日で終わりにしよう。

 これ以上記録を残す必要はないでしょ。

 照永さんは友達だってことが分かったんだから。

 よほどのことが無い限り嫌われることも無いだろうし、恋人じゃないから振られることも無い。

 ずっと続く楽しい関係。

 明日は何が起こるかな。

 明後日は?

 1か月後は?

 何も分からないね。

 でも、楽しむことを忘れずに、この楽しかった1か月半を忘れずに、この年で体験できると思わなかったこの貴重な経験を大事な思い出にして生きて行こう。

 ありがとう照永さん、これからもよろしく。

 ありがとう私、たくさんの感情を思い出させてくれて。




 帰宅した千葉はすぐにカバンを置いてパソコンを開いた。

 キーボードを叩く指は軽い。

 鮮明に残っている記憶を順番に記録していく。

 時間を空けて読み返すと自分のことを笑ってしまいそうだ、そんなことを考えながら。
< 303 / 304 >

この作品をシェア

pagetop