年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
「次来た時にどこに行ったか教えてくれよな」

「わかったわかった」

 そう言って千葉は笑いながら続ける。

「でもそもそも都合が悪いかもしれないし」

「いやいや、もう決定だから! 断らないって!」

「わかんないって」

 先生の勢いに負けるように声を出して千葉は笑う。

 その後会計を済まし、挨拶をして帰宅した。



 その日の17時半頃。

 LINEの通知音が鳴り、千葉はすぐにスマホを取り出した。

 照永からのLINEだった。

 すぐさまコメントを確認すると、


 照永『おつかれさまですー。今週末は予定が入っているんですよ ごめんなさーい またの機会に♪』


 千葉は体全身で残念さを感じていた。

 先に予定が入っているのであれば仕方ない。千葉は平常心を保ち返信した。


 千葉『はーい、わかりましたー(笑顔アイコン)』


 気持ちを切り替えるように千葉は晩御飯の準備を始めた。

 皿や箸の準備をしながらも照永のことが頭をよぎる。
< 34 / 304 >

この作品をシェア

pagetop