年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 もしそうなっちゃったら、もう、ヤバいじゃん、朝まで一緒だよ?

 朝まで一緒ってことはさ、ほら、もう、ね? 色々起っちゃうかもしれないよね?

 最初から一つのベッドに入っちゃうとかさ、旅館とかだったら、隣り合わせの布団とかになっちゃうよね!?

 後ろからハグしてもらって、うとうとしたところで寝たふりとかしちゃって寝返り打って向かい合わせになっちゃったりして。

 もし、もしよ、照永さんが私のことを良く思ってくれているとしたらよ、ぎゅっと抱きしめてもらったりとかさ。

 首元とか、鎖骨とか触れてきたりして……。

 だめだめだめ、これ以上は駄目よ私。

 妄想が過ぎる。

 はあ~、照永さんは今頃用事を済ませている最中だろうし、連絡するわけにもいかない。

 これ以上考えていたら妄想が一線を越えてしまう。

 こんなこと考えてるとか知られたら嫌われそうだなあ~……。

 考えなきゃいいんだけどね。

 そう、考えなければいいのよ。

 寝よう。

 寝てしまおう。

 どうせ今日も私は暇なんだし、照永さんには連絡できないし、一日寝て過ごそう。





 そう考えて千葉は再び布団に頭からもぐり込み眠りに入るのだった。
< 41 / 304 >

この作品をシェア

pagetop