年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 どうなっちゃってるんですか、私!

 はっ!?

 これもそうなの?

 予定があるって誘いを断って、私が照永さんのことを考えまくるように仕向けてる感じ?

 またてのひらの上ですか?

 またっていうか、ずっとてのひらの上ですか?

 それでも私は正座して、微塵も動かないように耐えているつもりなんですがこれだけ頭から照永さんのことが離れないっていうことはですよ?

 正座して固まったままの私を照永さんはてのひらの上で転がしているってことですか?

 そんなの正座の意味ないじゃん。

 え、だめじゃん、転がされてるじゃん。

 いつまで? いつまで転がされてるの?




 千葉は全身を伸ばして足をじたばたと動かしている。




 だめだめ、全然ダメ、頭から照永さんが消えてくれない!

 もー! ばかー! 照永さんのばかー!




 千葉は再び足をじたばたと動かす。

「ばーか」

 声に出してみたが気持ちがすっきりするわけもなく再び足を動かし、そのまま布団に潜りこみふて寝することを決め込んだ。
< 47 / 304 >

この作品をシェア

pagetop