年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 タバコを吸い終わったのか、照永は吸い殻を灰皿に落としながら、

「行きたいんですか~?」

 と、からかうような、冗談を言うような、そんな雰囲気で返事をした。

「だって、暇ですもん」

 千葉も同じように冗談を言うような雰囲気で返事を返す。




 あれ?

 もしかして、やっぱりウザがられてる?




 そんな不安が千葉の頭をよぎった。

「天気が良ければ、アイスでも食いたいけどね」

 そう言いながら照永は喫煙室のドアに手をかける。

「そう言えば西方面においしいジェラートのお店ありますよね」

「そういう所、いいね」

 そう言い残して照永はドアを開け、喫煙室から出て行った。




 えっと……、体よく断られた感じ?

 行きたいんですか? って、一緒に出掛けようって最初に言い出したのって、照永さんだよね?

 『前言撤回、あなたウザいです』ってこと?
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