年上男性にてのひらの上で転がされて困っています
 一人静かにタバコを吸っている千葉は、残念や寂しいと言う気持ちはもうほとんど薄れていたものの、何とも言えない小さな虚無感を味わっていた。

 そして何事も無かったように、普通の一日のように、リュックを背負い駐車場まで歩いて行った。

 もちろんだが、照永の車はもう既にない。

 千葉も自分の車に乗り込み自宅へと走らせた。




 今日は整骨院に行かなきゃ。

 先生にやっぱり何もなかったわーって、伝えないとな。

 きっと残念がるな。




 そう思い、ため息と共に小さく笑う。

 整骨院に予約の電話を入れるためにスマホを取り出した時、LINEの通知があることに気付いた。




 この時間はDMが来る時間……でもないか。




 画面を開くと相手は照永だった。

 小さく心臓が高鳴る。

 ページを開くと照永からのメッセージ。
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