王国を追放された伯爵令嬢は隣国で幸せに暮らします!!
パーティー
そして、3日間かけてリーベント王国に到着した。
これからリーベント王国で王城で開かれているパーティーに参加する。
「準備はいいか、マリー」
「はい。ウィル」
入場すると皆の目が私たちに集まる。ざわついている。当然だろう。追放されたマリアンヌがまた戻ってきたのだから。
「マリアンヌ!!どうしてここにいる!?」
そう言われリチャードにいきなり詰め寄られる。するとウィリアムが割って入ってくれた。
「お前は誰だ!?無礼だぞ!!」
「それはこちらのセリフだが、リチャード王太子。俺はルーベンス帝国皇太子ウィリアム・ディ・ルーベンスだ」
それを聞いて周囲が騒然としている。
「なっ!! どうして皇太子がここに!! 聞いていないぞ!!」
「お前には散々やられたからな、お返しにきたんだ」
「はあ!? 会ったこともないだろ!?」
「いや、あるな。俺はこの前、お前が追放したウィリアムだ」
「!!」
それを聞くとみるみる顔が青ざめていく。
「それとマリーに好き勝手言ってくれたが、そもそもマリーがお前と婚約することになったのは王家から打診があったからだ」
「そんな!!」
「やはり、知らなかったのか」
皆、誰一人として知っている者はいなかったようだ。驚きの声が周囲から上がっている。
そんな中、
「ウィリアム様〜、私とお話ししましょう」
そう甘い声を出して近づく女がいた。エミリーだ。
「お前と話す気はない」
「ウィリアム様は騙されているんじゃないですか〜。その女は私を殺そうとしたんです」
「その女とはまさかマリーのことか?」
みるみる内に周りの空気が冷たくなる。
空気を全く読まないエミリーは
「はい!!そうです!!」
と元気よく返事をする。
「その件に関してだが、そもそもお前は殺されかけてなどいないだろ」
「な、何を言って!! 確かに証人もいるんですよ!!」
「それはお前が脅して得た証人のことか?」
そう言ってウィリアムは扉の方に合図を送る。
すると1人の女性が現れた。
「なっ!? どうしてここに!!」
「シャロン嬢。本当のことを話してくれ」
「はい。私はあの日、庭園を散歩していたところ、エミリー嬢にぶつかってしまったんです。エミリー嬢は転んでしまわれて…。お怪我はされていないようでしたが、エミリー嬢にこのことをリチャード王太子殿下にお伝えして家ごと潰してしまわれたくなければマリアンヌ様に殺されかけたと証言するように言われたんです…。申し訳ありませんでした、マリアンヌ様」
「構いませんわ。貴方のせいではありませんし、私は無事なのですから気になさらないでください」
「っありがとうございます!!」
シャロンは心底安心した表情を浮かべている。余程気にしていたのだろう。
シャロンの話を聞いて、リチャードはしばらく放心していた。
「……本当…なのか?エミリー。お前はマリアンヌに殺されかけたんじゃなかったのか?」
「本当に私はその女に襲われたんです。信じてください、リチャード様!!」
慌てた様子でエミリーが言う。
「シャロン嬢だけではない。他にもその様子を見ていた者がいる。証拠は充分揃っている。大人しく諦めることだな」
「っ全部、全部あんたのせいよ!! 全て私のものになるはずだったのに私の邪魔ばっかりしないでよ!!」
そう言って、エミリーはいきなりリチャードの剣を奪い、襲いかかってくる。
「っ!!」
カンッと音がなり、一瞬でエミリーの剣が落ちた。ウィリアムがさっと剣を抜き、私の前に出て弾き落としてくれたのだ!!
「大丈夫か!!マリアンヌ嬢!!」
「えっ、ええ、ありがとうございます」
「この女とリチャードを直ちに捕らえろ!!」
そう言うと、騎士が現れ、すぐに捕らえられた。
リリカは覚えてなさいよ!!とか最後まで言っていたが、リチャードはただただ変わり果てたエミリーの姿を見て呆然としているだけだった。
その騎士はルーベンス帝国の騎士ではない。私の実家、辺境伯家の騎士だ。どうやら、何かあったときのためにすぐ動かせるようにウィリアムが待機させていたらしい。
「お父様…」
その中には私の父、シェイン辺境伯もいたのだ。
「無事で良かった…」
私たちは久しぶりの再会を果たした。
「すまないが、これからあのバカどものことを国王と話さなければならないのだ。後でまた会おう」
「はい。お父様」
これからリーベント王国で王城で開かれているパーティーに参加する。
「準備はいいか、マリー」
「はい。ウィル」
入場すると皆の目が私たちに集まる。ざわついている。当然だろう。追放されたマリアンヌがまた戻ってきたのだから。
「マリアンヌ!!どうしてここにいる!?」
そう言われリチャードにいきなり詰め寄られる。するとウィリアムが割って入ってくれた。
「お前は誰だ!?無礼だぞ!!」
「それはこちらのセリフだが、リチャード王太子。俺はルーベンス帝国皇太子ウィリアム・ディ・ルーベンスだ」
それを聞いて周囲が騒然としている。
「なっ!! どうして皇太子がここに!! 聞いていないぞ!!」
「お前には散々やられたからな、お返しにきたんだ」
「はあ!? 会ったこともないだろ!?」
「いや、あるな。俺はこの前、お前が追放したウィリアムだ」
「!!」
それを聞くとみるみる顔が青ざめていく。
「それとマリーに好き勝手言ってくれたが、そもそもマリーがお前と婚約することになったのは王家から打診があったからだ」
「そんな!!」
「やはり、知らなかったのか」
皆、誰一人として知っている者はいなかったようだ。驚きの声が周囲から上がっている。
そんな中、
「ウィリアム様〜、私とお話ししましょう」
そう甘い声を出して近づく女がいた。エミリーだ。
「お前と話す気はない」
「ウィリアム様は騙されているんじゃないですか〜。その女は私を殺そうとしたんです」
「その女とはまさかマリーのことか?」
みるみる内に周りの空気が冷たくなる。
空気を全く読まないエミリーは
「はい!!そうです!!」
と元気よく返事をする。
「その件に関してだが、そもそもお前は殺されかけてなどいないだろ」
「な、何を言って!! 確かに証人もいるんですよ!!」
「それはお前が脅して得た証人のことか?」
そう言ってウィリアムは扉の方に合図を送る。
すると1人の女性が現れた。
「なっ!? どうしてここに!!」
「シャロン嬢。本当のことを話してくれ」
「はい。私はあの日、庭園を散歩していたところ、エミリー嬢にぶつかってしまったんです。エミリー嬢は転んでしまわれて…。お怪我はされていないようでしたが、エミリー嬢にこのことをリチャード王太子殿下にお伝えして家ごと潰してしまわれたくなければマリアンヌ様に殺されかけたと証言するように言われたんです…。申し訳ありませんでした、マリアンヌ様」
「構いませんわ。貴方のせいではありませんし、私は無事なのですから気になさらないでください」
「っありがとうございます!!」
シャロンは心底安心した表情を浮かべている。余程気にしていたのだろう。
シャロンの話を聞いて、リチャードはしばらく放心していた。
「……本当…なのか?エミリー。お前はマリアンヌに殺されかけたんじゃなかったのか?」
「本当に私はその女に襲われたんです。信じてください、リチャード様!!」
慌てた様子でエミリーが言う。
「シャロン嬢だけではない。他にもその様子を見ていた者がいる。証拠は充分揃っている。大人しく諦めることだな」
「っ全部、全部あんたのせいよ!! 全て私のものになるはずだったのに私の邪魔ばっかりしないでよ!!」
そう言って、エミリーはいきなりリチャードの剣を奪い、襲いかかってくる。
「っ!!」
カンッと音がなり、一瞬でエミリーの剣が落ちた。ウィリアムがさっと剣を抜き、私の前に出て弾き落としてくれたのだ!!
「大丈夫か!!マリアンヌ嬢!!」
「えっ、ええ、ありがとうございます」
「この女とリチャードを直ちに捕らえろ!!」
そう言うと、騎士が現れ、すぐに捕らえられた。
リリカは覚えてなさいよ!!とか最後まで言っていたが、リチャードはただただ変わり果てたエミリーの姿を見て呆然としているだけだった。
その騎士はルーベンス帝国の騎士ではない。私の実家、辺境伯家の騎士だ。どうやら、何かあったときのためにすぐ動かせるようにウィリアムが待機させていたらしい。
「お父様…」
その中には私の父、シェイン辺境伯もいたのだ。
「無事で良かった…」
私たちは久しぶりの再会を果たした。
「すまないが、これからあのバカどものことを国王と話さなければならないのだ。後でまた会おう」
「はい。お父様」