王国を追放された伯爵令嬢は隣国で幸せに暮らします!!
皇帝陛下も皇妃様も今は城にはいない。公務のため他国に滞在中だ。各国の王族が一同に介し、協議する。その中央人物として参加している。ちなみに今回の協議にはリーベント王国の国王陛下と王妃様も参加している。だからこそ、リチャードは私を追放できたのだ。そうでなければ、絶対に止められている。

今、私はウィリアムの執務室にいる。話があると呼ばれたのだ。
「どうされましたの。ウィリアム様」

「ああ、君のお父上に連絡が取れたよ」

「!!ありがとうございます。ウィリアム様」

「どうやら王国から独立する準備を進めているようだ」

「独立!?」

「ああ、実の娘が濡れ衣を着せられて婚約破棄、さらには国外追放までされたんだからね。相当怒っているみたいだからね」

本当にとんでもないことになったものである。
父は昔から私のこととなると暴走するところがある。昔、パーティーで男の子に馬鹿にされ、泣いて帰ったことがあったが、次のパーティーでその男の子に会ったら怯えて逃げられた。一体何をしたのかは知らないが、父が何かしたのは間違いない。あのとき、父は「少し話をしただけだよ」と言っていたが…。

「あと、帝国としても君のお父上に協力させてもらうよ。今回の件、無関係というわけにはいかなくなったからね」

そりゃそうである。帝国の皇太子をあんな形で追放したのだから。

王太子とリリカのことなど、すでにウィリアムが調べさせているらしい。諸々の調査結果が揃い次第、動くらしい。申し訳なく思いつつも、お任せすることにした。
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