王国を追放された伯爵令嬢は隣国で幸せに暮らします!!

ウィリアムside

俺、ウィリアムは執務室で仕事をこなしているところだ。

マリアンヌに出会ったのは10歳のときにリーベント王国で参加したパーティーだった。疲れて休んでいたときにマリアンヌに話しかけられた。
「あなたも休憩?」

「そうだけど、君は?」

「私はマリアンヌよ。あっ、そうだわ。これ食べない?」

「マカロン?」

「そうよ。今日のパーティーに出てたお菓子よ。食べたら甘くて元気になるわ」
そう言われ一つだけ貰って食べた。

「甘い…」

「でしょ」
そう言って彼女は笑っていた。

その後、彼女は趣味の話や好きなお菓子の話などたくさん話してくれた。当時、特に好きなものもなく、ただただ生きているだけだった俺からしてみれば光のような子だった。だから、マリアンヌに惹かれたのだ。

そして俺は先程マリアンヌに初めての贈り物をした。しかし、どうしてか微妙な反応だった気がする。なぜだろうか。そんなことを考えているとバンッと大きな音がなり扉が開いた。

「‼︎レオか。どうした?」

「どうしたじゃないだろ‼︎お前、マリアンヌ嬢にとんでもない贈り物しただろ」

「そうか?なぜか微妙な反応された気はするが、普通のプレゼントだぞ」

「どこが普通だよ‼︎飾るの大変だったんだからな‼︎やたら重いし」

「レオが手伝ったのか?リサもいるだろ」

「あんな重いもの女性が持てるわけないだろ‼︎次からはマリアンヌ嬢が持てる範囲にしてくれ。ていうか、何でまた、あの贈り物にしたんだよ」

「贈り物とは大切な人に感謝や愛を伝えるためのものだと聞いた。だからだ」

「だから?」

「ああ、だからできるだけたくさんの愛を伝えるためにも大きい方が良いと思ったんだ。無論、あれだけでは俺の愛は入りきらないし、もっと大きくしたかったんだがな、止められてな…」

「止めた人、ナイス判断だわ。あれでも充分やばいのにこれ以上はやばすぎるわ」
今度からプレゼント選びにも協力しようと決めたレオナルドだった。
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