【完結】婚約破棄イベントが壊れた!
ちゅっ、と唇に柔らかいものが触れた。
一気に顔を真っ赤にさせると、エリオット殿下が「やっとわたしのすることで赤くなってくれた」と嬉しそうに破顔する。
そして盛り上がる会場。待って、ねぇ、待って! これいったい、なにエンドなの――!?
「ひ、ひと、人前で口付けなんて……!」
「もう一度してほしい?」
光の速さで首を振った。
というか、わたくしのファーストキスー!
パーティー会場はもう、わたくしとエリオット殿下を祝福する場になっていた……
マリーさまに視線を向けると、すっごく白けた顔をされた……見たくなかった、見たくなかったよ、マリーちゃんのその顔は……!
「あーもう、ほんっとうにばっからしい。やんなるわー……」
そう言い残して彼女はパーティー会場から姿を消した……
結局、わたくしは婚約破棄されることもなく、卒業パーティーは予定通りに行われ、エリオット殿下と一緒にダンスを踊った。
それから、わたくしは自分でもおかしいと思うくらい、エリオット殿下を意識するようになってしまった。卒業してから接点が減るだろうと思っていたら、毎回パーティーに呼び出され、一緒に食事をしようと誘われ、むしろ接点が増えてしまった気がする。
……このままだとわたくし、本当に王妃になってしまうんだけど……!?
それも満更ではないと思い始めている、自分が怖い……!
一気に顔を真っ赤にさせると、エリオット殿下が「やっとわたしのすることで赤くなってくれた」と嬉しそうに破顔する。
そして盛り上がる会場。待って、ねぇ、待って! これいったい、なにエンドなの――!?
「ひ、ひと、人前で口付けなんて……!」
「もう一度してほしい?」
光の速さで首を振った。
というか、わたくしのファーストキスー!
パーティー会場はもう、わたくしとエリオット殿下を祝福する場になっていた……
マリーさまに視線を向けると、すっごく白けた顔をされた……見たくなかった、見たくなかったよ、マリーちゃんのその顔は……!
「あーもう、ほんっとうにばっからしい。やんなるわー……」
そう言い残して彼女はパーティー会場から姿を消した……
結局、わたくしは婚約破棄されることもなく、卒業パーティーは予定通りに行われ、エリオット殿下と一緒にダンスを踊った。
それから、わたくしは自分でもおかしいと思うくらい、エリオット殿下を意識するようになってしまった。卒業してから接点が減るだろうと思っていたら、毎回パーティーに呼び出され、一緒に食事をしようと誘われ、むしろ接点が増えてしまった気がする。
……このままだとわたくし、本当に王妃になってしまうんだけど……!?
それも満更ではないと思い始めている、自分が怖い……!