親愛なる魔王の君へ#外伝~魔王になったので、世界平和を目指します!~
「クロード・ディスペアです!これから、よろしくお願いします」

俺が挨拶をすると、レオンは部屋に入ってくる。

「クロードね。よろしく」

レオンと挨拶をして、俺は荷物の整理が終わったし、入学式までまだ時間があるから、家から持ってきたモンスター図鑑を広げた。

「……モンスター図鑑?」

俺の近くに荷物を降ろしたレオンが、話しかけてくる。

「うん。小さい頃から、モンスター図鑑見るのが好きでね。俺、もっとモンスターについて勉強して……魔物使いになるのが夢なんだ」

レオンに夢を語ると、レオンは「うん、いい夢だと思うよ」とカバンから1冊の分厚い本を取り出した。

「俺、魔法薬調合師になりたいんだ。それで、魔法薬の研究をするの」

「魔法薬の、研究……」

「そう。材料の組み合わせ方次第で、もっと色んな魔法薬が作れるような気がして……」

「いいじゃん。お互い、勉強を頑張らないとね」

俺がそう言うと、レオンは「そうだね」と優しく微笑む。

レオンと少し話してみた感じでは、レオンはいい人そうだ。

「あ、クロード。もうすぐ入学式の時間じゃない?」

手に持った分厚い本を机の上に置きながら、レオンは時計を見て言った。

「そうだね。行こうか」

そう言って、俺は立ち上がる。そして、レオンと一緒に会場へと向かった。
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